サンフランシスコにおいてインターネットをビジネスの道具として活用したパイオニアのひとりケン・ マッカーシー氏は、日本人のビジネスマンを対象に、インターネットを理解し、どのようにしたらビ ジネスの目的にインターネットを活用できるかというテーマを綴った書籍、「インターネット・ビジ ネス実践マニュアル」をぶんか社より出版した。
「最初にこの本の企画を考案したのは1994年のことでした。その当時、インターネットはまだ日 本ではあまり知られていませんでしたが、それでも私はインターネットは日本にも広まり、そして重 要なものになると確信していました」
世界に先がけてインターネットのコンサルティング会社として活動してきたイーメディアの社長であ るマッカーシー氏は、WWWのビジネスでの活用法をテーマにした世界でも初めての会議をオーガナ イズしたことでもよく知られている人物だ。この会議には、モザイクを開発し、今やアメリカ有数の 巨大企業に成長したネットスケープの創立者のひとり、マーク・アンダーセン氏も出席している。 「多くの人がこんな会議をサポートするなんて、どうかしているっていっていましたよ。そういう人 たちは、インターネットは絶対にビジネスの目的には活用できないと考えていたんです。しかし私 は、インターネットの可能性を確信していました。そこで、あえてわが社の費用でこの会議を開催し たんです。その時、ネットスケープはまだ従業員8人のほんの小さな会社でした。いうまでもなく、 今では、ネットスケープは、インターネット業界では最も重要な会社の一つですし、マークはある意 味ではマイクロソフトのビル・ゲイツに並び称されてもおかしくないほどの人物です」
この書籍は、ビジネスをインターネットで積極的に実践してゆくガイドブックとしては、日本で初め
て出版されたものである。共著として、ニューヨーク在住の賀川洋氏が、日米のビジネスリレーショ
ンの専門家として、日本語への翻訳だけではなく、日本のユニークなビジネスのやり方、そしてビジ
ネス文化の背景についての知識も提供している。
「これは技術的なマニュアルではありません。特別なコンピュータの知識がない普通の人でもわかる
ように書いてあります。インターネットは、あくまでもビジネスの道具、たとえば電話や広告媒体物
のようにして使われるべきだと私は思っています。何も恐れることはないのです。実際のところ、一
度理解してしまえば、インターネットは最も簡単で、使いやすく、とくにリサーチやコミュニケー
ションのためには、最も有効な道具といえましょう」
この本についての情報は、http://www.e-media.com/jissenでも得ることができる。また5月
10日からは、このサイトで、週に一度インターネットでビジネスを行うにあたってのレッスンが、
オンラインで楽しむことができるようになる。
このサイトから、直接日本のビジネスマンは、マッカーシー氏の専門のスタッフにイーメイルで質問
を送ることもできる。このサイトは、インターネットをビジネスに活用したい人たちの実践オンライ
ン講座として発展してゆくものと期待されている。
サンフランシスのインターネットコンサルティングの草分けであるイーメディア(E-Media)が、 日本向けにインターネット上でのユニークなサービスを開始した。
イーメディアの創設者であり社長のケン・マッカーシー氏は、サービスの内容を以下のように説明す る:「価格が安いこと、かつ高品質なものを求めて、日本の人たちは、アメリカのカタログから品物 を注文することに興味をもっています。しかし、日本の消費者が、アメリカのカタログ会社に直接ア クセスし、注文をするのはなかなか大変です。第一情報の詳細がないままにオーダーをすることには 不安を伴うものです。そこで申し込み方法やその他のことに関する質問を、アメリカのカタログ会社 に問い合わせるわけですが、高いファックス代を支払っても、そうすぐには回答をもらえない。そこ で私たちがインターネットを使ったもっと快適なサービスを提供しようと考えたのです」
このサービスを受けるには、まずイーメディアの「カタログ・クラブ http://www.e- media.com/catalog」を訪ねることになる。そうすれば、ファックス代を払うこともなく、また時 間のかかるエアメイルを投函することもなく、イーメディアのウエブサイトを訪ねるだけで、そこに あるカタログのダイレクトリーから好きなカタログを選ぶことができるというわけだ。もちろん注文 は、日本語だ。
サイトには、カタログ注文に関してお客の質問に答える担当者もいる。その人が、日本からの顧客の かわりにカタログ会社に連絡をし、その回答をイーメイルを通して、日本語で日本の顧客に返信する というシステムだ。
イーメディアでは、このサービスを一定期間無料で提供し、顧客がこのサービスに満足した段階で、
はじめて50ドルほどの年会費を設ける予定だ。その安価な年会費で、今まだ開発中の他のサービス
も含め、上記のようなサービスを受けることができるわけだ。このインターネット・カタログ・クラ
ブに入会することによって、どれだけカタログ・ショッピングが簡単にできるようになり、またどれ
だけ時間や労力が節約できるかを考えれば、これはまさにお得なサービスといえるだろう。
「私たちは、日本の人たちが、アメリカのカタログ・ショッピングを簡単になおかつ快適に行えるお
手伝いをし、そして質の高いアメリカの商品にアクセスしてほしいのです。もちろんインターネット
上での買い物も楽しんでほしいと思っています」
ケン・マッカーシー氏はそのようにコメントしている。